六花亭喫茶室でちょっとがっかりした話

六花亭喫茶室のバースデープレゼントが改悪になってしまった。
訪れたのは2026年9月某日、妹の誕生日。
お家でケーキを買って誕生日パーティみたいなことはすっかりもうしないけれど、美味しいものを食べに行ったり、六花亭喫茶室がサービスしてくれる、ケーキとドリンクのバースデープレゼントを毎年のささやかな楽しみにしていた。
かつては特に内容は書かれておらず、申告して免許証などの証明を見せると、お店で販売しているケーキ1つとドリンクをサービスしてもらえた。
数年前からは、喫茶メニューを注文すると、ケーキとイチゴジュース以外のドリンクをプレゼントというように、具体的な内容を書かれるようになり、希望者にはろうそくとプレートをつけてもらえたり、スタッフによる歌のサービスもしてもらえる。
歌は気になりつつも、いまいち気恥ずかしさがあって、お願いしたことはないけれど、誕生日当日にはいつも姉妹で訪れて、誕生日じゃない方はケーキとドリンク、時にピザやハヤシライスなどの食事系もオーダーして、たっぷりお腹を満たして、「嬉しいね、今年も来れたね、さすが六花亭さんだね」なんて言いながら帰ってくるのが定番の過ごし方だった。
今年もまた、ふたりの予定が合ったので、今月のケーキはなんだろうね、なんて言いながら、お店のケーキが選べるだけありそうな、少し早めの時間帯に訪れて、まずショップの方のケーキをチェック。そして、喫茶室のメニューも眺めながら、注文するものを決めていたのだけれど、ふとバースデープレゼントのところの文字を改めて見てみると、
“喫茶メニューを注文の方に「チョコレートケーキとお好きなドリンク」をプレゼント”と書かれている。
「えっ?チョコレートケーキ?決まったメニューになっちゃったんだね」、じゃあ私だけとりあえず選ぶね、なんて言いながら、注文をした。
それでもそのチョコレートケーキは、きっとガトーショコラとか、生のチョコレートケーキが来るものかと思っていたら、テーブルに運ばれてきたのは、ショップで販売している個包装菓子「公園林」。
ココアとモカスポンジをバタークリームで交互にサンドし、チョコレートでコーティングした、常温保存のお菓子。パッケージフードにしては手が混んでいるけれど、ケーキといえば確かにケーキだけれども、なんだかもやっとしてしまう。
一応パッケージから出して皿盛りにし、生クリームをさらっとかけた状態で運ばれてきたけれど、まさかこれが、六花亭のいうチョコレートケーキなの?という気持ちの方が強くて、とてもとてもがっかりした。いっそ、「公園林」と書いてあった方が清々しいとすら思う。

おばさんふたり、もう子どもでもないし、サービスしてもらっている立場だから、文句なんて言ったら炎上してしまうかもしれない。
でも、これまでとの落差があまりにも大きかったのと、繰り返しになるけれど、これをチョコレートケーキと言ってしまうんだ、という驚き。
そもそもの前提として、まさかあの六花亭がそんな顧客をはぐらかすみたいなことをするなんて、という信じがたい気持ちが根底にある。
今年の3月、私の誕生日の時は今まで通りで、とても幸せな気持ちになっていたから、その後の改悪、いや、変更なのだろうけれど、せめてどこかで告知とかしていたのかな、と公式HPや六花亭のSNSをひと通り探してみたけれど見つからない。

原材料の高騰や、もしかしたら想像しているよりも近年のSNSのあれこれで、認知度が相当になっていたり、おかしな人が現れたりなど、さまざまな要因があるのかも知れないと、想像することはできなくもないけれど、もし今後私たちと同じように、楽しみにしている人がいるのだとしたら、なんだかとても心が傷む。
たぶん知らないで、このサービスを受けたのだとしたら、嬉しいなと思うだろうけれど、長年このサービスを楽しみにしてきたものとしては、これまでありがとうという気持ちはありつつも、やはりとても切ない。
もともとケーキは2つの味を楽しみたいから、半分こずつシェアして食べるつもりだったけれど、これじゃせっかくの誕生日がむなしい気持ちになってしまうからと、妹はショップで販売していたモンブランを追加した。
例えば、「きのとや」でもお誕生日月はカフェがあるお店で、LINE登録をしていたら、特典としてバースデーサービスを受けられる。そこでのサービスはケーキとドリンクのセットが700円で提供され、同行者1名も同じ価格で提供してもらえる。

きのとやの手が込んだ美味しそうなケーキがこの値段で食べられるなんて嬉しい、と素直に思うし、綺麗で美味しそうなケーキを目にして、「どれにしようかな」と悩むのもまたお菓子屋さんでの楽しみのひとつ。
六花亭さんも、無料でケーキとドリンクをサービスすることがかなりの負担になってしまったのであれば、仕方のないことなのかもしれない。
それなら、無料のサービスではなく、少しお得な価格で好きなケーキを選べるような形でもよかったのではないかなと思う。
私が残念だったのは、無料でこれまで提供していた普通のケーキがもらえなくなったことよりも、「今年はどのケーキにしよう」と選ぶ楽しみまでなくなってしまったことだった。
いずれにしても、毎日景気の悪い話ばかりで、こういうところでも「仕方ないよね」と思わされるのが、なんとも寂しい。






